研究者へのお願い

  協力依頼  

 これまでに多くなされた小笠原の調査研究は、論文や報告書などで発表されています。しかし総合図書館のような施設がなかったことや、行政・島民に関心や理解が少なかったことなどから、地元に資料がほとんど残っていません(例外として、植物相・植物生態学は、父島在住の安井隆弥氏(元小笠原高校教諭)のご尽力により、資料や情報が収集されています)。
 今、島民の小笠原の自然史・歴史への認識が低いのは、具体的にそれらを知る環境が無くて、その貴重さや知る楽しさを実感できないことが大きな要因でしょう。
 そこで私たちは、この点を改善するために、

・過去どのような研究が小笠原でなされたのかを把握する。

・現在どのような調査研究が小笠原でなされているかを把握する。

・島内に調査研究結果を還元できる場をつくる。

 この3つの活動に力を入れたいと考えています。
 これには、過去小笠原で研究された、あるいは現在行っている研究者との連携が不可欠となります。そこで研究所の目的を遂行するに当たり、各研究者のご協力をお願いいたします。



お願い

1. 小笠原研究者ネットワークの構築
 今後、情報交換・共同研究などを発展させるために、研究者と研究内容のリストを作成しています。ぜひとも情報をお送りください。

2. 小笠原情報データベース(DB)の構築
           〜文献資料の提供のお願い〜

 現在、文献など約3500件の情報をDBに入力しています。 しかし未だ入力されていない原著論文や、報告書がないものや把握していない情報が多数存在しています。
 より充実したDBを構築するために、皆様からの文献情報が欠かせません。ぜひとも情報をお寄せください。また、できれば発表物を研究所にお送りくださいませんか。収集した資料は島内において閲覧できる体制を整えていきます。

資料送付先:〒100-2101
   東京都小笠原村父島宮之浜道
   小笠原自然文化研究所
   FAX: 04998-2-3779

3. 機関紙の交換
 当研究所では、機関紙発行し、小笠原の情報を広く網羅することを目指しています。 皆様の研究機関の機関誌と交換してくださいませんか。
 資料送付先 〒100-2101
        東京都小笠原村父島宮之浜道
        小笠原自然文化研究所
        FAX: 04998-2-3779

4. 情報交換(研究内容・来島スケジュールの通知)
 現在小笠原で継続している研究の内容・来島スケジュールなどを教えていただけませんか。私たちも、少しでもお役に立てるかもしれません。分野の異なる研究者同士の情報交換もお手伝いさせていただきます。

5. 啓発普及(島内での講演会)
 各研究者が来島されたとき、できれば島民を対象にした講演会を開きたいと考えています。研究成果を地元に還元できますし、また島民側からも研究に寄与できる新たな情報が得られるかもしれません。



提供

1.情報の提供

 各研究者に必要な島の情報を提供します(許可申請・傭船・宿泊etc.)。

2.調査研究の支援
最新のフィールド情報を提供します。各研究者の研究内容に応じたフィールド情報(各種気象情報、台風被害など)を調べ、また案内いたします。

 フィールドでの調査アシスタントが必要な場合、人材を手配します。属島などへのアクセスには、必要に応じた傭船手配を行います。またモニタリングなど継続的な長期調査が求められるときは、調査を代行いたします。

 研究助成を行うことを目指します。交通費補助から研究助成金まで現在検討中です。まずは大学院生などへの支援から始める予定です。

 その他、研究者が小笠原での研究がより発展できるよう、いろいろな要望に対処していきます。

3.島内の生活補助
 現在、研究者を受け入れる宿泊施設が小笠原にはありません(東京都立大学関係者は、大学の父島施設を利用できます)。研究者にとって、島の生活も負担が大きいです。そこで宿泊や交通手段などより安価に利用できるように方策を検討します。

4.魅力的なフィールドの提供
 魅力的な小笠原のフィールドがいつまでも維持できるよう、研究者ネットワークを通じて、地域の保全事業を推進、行政や島民に反応よく対処出来るような体制を整えます。