2.展示・イベント

 2024年11月1日より、小笠原ビジターセンターにて『トビケラ展』を開催します。トビケラは水生昆虫の仲間で、小笠原諸島には固有の種が分布します。展示では、専門家である伊藤富子さん(北海道水生生物研究所)と共に小笠原諸島で行ってきた調査の成果をご報告します。また、島内外のトビケラの幼虫が身を守るためにつくりだした、芸術的な“筒巣”をご紹介します。皆さんのご来場をお待ちしています。

開催期間:2024年11月1日〜2025年1月
開催場所:小笠原ビジターセンター

 小笠原諸島の硫黄列島は、硫黄島とその南北に位置する北硫黄島・南硫黄島の3島からなります。北硫黄島は戦前まで人の暮らしがあり、硫黄島は太平洋戦争の激戦の地、そして南硫黄島は人が定住した歴史を持たない原生自然の島です。異なる歴史を辿った3島の自然はこれまで謎に包まれていました。近年、東京都などによって北硫黄島と南硫黄島の自然環境調査が繰り返し行われ、生物相が明らかとなってきました。硫黄列島は、誕生間もない西之島と、より歴史の古い小笠原群島との間に位置する若い島々です。硫黄列島の自然を調べることで、小笠原諸島の生物進化や生態系保全の手がかりを得ることができます。特別展では、最近の調査成果をもとに硫黄列島の魅力をお伝えします。

この特別展は、2021年7月から10月にかけて、神奈川県立生命の星・地球博物館において開催された特別展の里帰り企画です。同博物館で展示された解説パネルや標本を再構成して開催いたします。

開催期間:2022年4月30日〜2023年3月
開催場所:小笠原ビジターセンター

2020年5月にオガサワラカワラヒワが小笠原固有種であるという研究成果が発表されました。

これまでカワラヒワの1亜種とされていましたが、実は106万年前に分岐した独立種で、体のつくりなどもカワラヒワとは異なっていたこともわかりました。

しかし、固有種であると判明したばかりのオガサワラカワラヒワは、すでに絶滅に瀕しており、小笠原諸島全体でも残り200羽程度だと推定されました。

そのため「オガサワラカワラヒワ保全計画作りワークショップ実行委員会」を立ち上げました。

詳しくは「オガサワラカワラヒワ ~絶滅阻止限界点への挑戦~」のHPをご覧ください。

https://ogasawara-kawarahiwa.jimdofree.com

2020年1月16日 父島にて、17日 母島にて「あかぽっぽの日の集い」を開催しました。

アカガシラカラスバトに加えて、同じく絶滅に瀕しているオガサワラシジミ、オガサワラカワラヒワの現状と保全対策(生息域内外)について、島民の方々と共有することができました。

ご来場くださった皆さま、ありがとうございました。

演者の4名。写真奥から
堀越和夫(小笠原自然文化研究所)
古川紗織(東京都動物園協会)
向 哲嗣(アイランズケア)
川口大朗(アイランズケア)

【父島・母島でのイベント情報】
「あかぽっぽの日の集い〜風と共に去りぬ?〜」
干ばつと連続した台風に見舞われた2019年。
“小笠原の絶滅危惧動物たちはカタストロフィを生き残れるのか!!??”というテーマで、父島と母島で集いを開催します。
ぜひお誘い合わせの上お越しください。

昨年 父島のビジターセンターで開催した特別展「南硫黄島」が、母島でも現在開催中です。
解説パネルや生物写真パネルに加え、南硫黄島の特大写真、ジオラマなども展示しております。

展示期間:4月9日〜4月29日 9:00〜17:00

最終日の4月29日には、朝から晩まで隊員によるパネルトークイベントも予定しておりますので
いつでも好きな時間にお越しください。

南硫黄島に上陸した内地の研究者3名が父島に来島されたので
小笠原ビジターセンターの「特別展 南硫黄島」を見ながら
島っ子の中学2年生に向けて研究成果をレクチャーをしていただきました。

南硫黄島調査隊員たち。
右から 首都大学東京−加藤英寿:植物担当、東北大学−千葉聡:陸産貝類担当、
自然環境研究センター−森英章:昆虫担当、小笠原自然文化研究所−鈴木創:オオコウモリ担当、
小笠原自然文化研究所−佐々木哲朗−陸生甲殻類、海洋生物担当

2018年9月2日から小笠原ビジターセンターにて
『特別展 南硫黄島 〜原生自然10年の変化とドローンが捉えた島の全貌〜』
が開催されます。

原生の自然を今に残し、人間の立ち入りが厳重に制限された日本の秘境。

2017年6月、南硫黄島自然環境調査が10年ぶりに行われ、
最新技術と地道な努力により多くの新発見がありました。
その研究成果と舞台裏をお伝えします。

(2019年1月10日まで開催予定)

南硫黄展ポスター

2017年7月27日より小笠原ビジターセンターにおいて、特別展『小笠原の海の仲間たち〜Bonin Blueの生物多様性〜』を開催いたします。

小笠原の青い海には多様な海洋生物の生息場所、“ハビタット”があります。

サンゴ礁、岩礁・転石帯、砂地・泥場、潮間帯、河口域、ふだん意識することのない場所にも生物たちの暮らす世界が広がっています。
東京都は2013年から2017年の5年間、守るべき小笠原らしい海の姿を探るため、小笠原群島の海洋生物調査を進めてきました。
海底を埋め尽くすサボテンミドリイシの大群落、幻の魚ミミズハゼ、桃色のトンガリベニガイ、チョコがかかったようなエクレアナマコ、夜の砂地に突如姿を現したウミエラの大群…
調査に参加した研究者が見た小笠原の海の仲間たちをご紹介します。

オナガクリスマス2014