母島南崎海鳥保護柵の補修完了
今春、南崎半島部に設置している海鳥保護柵の左右の端の隙間を使って、繁殖地へ侵入している黒ネコが頻繁に確認されていました。応急措置を施し、やきもきしながら見守っていましたが、柵の右端の侵入経路を断つための補修工事が完了しました。ここ2ヶ月出産子育てのためか?姿を消していた黒ネコでしたが、7月11日以降、保護柵から800〜1000m手前の地点カメラに再び写っているようです。
今春、南崎半島部に設置している海鳥保護柵の左右の端の隙間を使って、繁殖地へ侵入している黒ネコが頻繁に確認されていました。応急措置を施し、やきもきしながら見守っていましたが、柵の右端の侵入経路を断つための補修工事が完了しました。ここ2ヶ月出産子育てのためか?姿を消していた黒ネコでしたが、7月11日以降、保護柵から800〜1000m手前の地点カメラに再び写っているようです。
今春ネコ捕獲隊に加入したスタッフから嬉しいLINEが届きました。9:57数枚の写真とともに送られてきたのは「吹割山2-1で尻尾の曲がった黒ネコを捕獲。めちゃくちゃ嬉しい!」のメッセージでした。父島のネコ捕獲はチーム戦で、成果も全体でどうかを検討しながら行なっていますが、やはり隊員一人ひとりにとっては個人の成果は大きな喜びとモチベーション維持に繋がります。仕事を初めてから111日目の捕獲に、ネコ引き渡し確認の電話を入れた時にも喜びが溢れていました。
母島南崎海鳥繁殖地では、オナガミズナギドリ•カツオドリの繁殖期に入っています。この春、海鳥たちの繁殖地をノネコから守るために設置した海鳥保護柵内に黒ネコが頻繁に侵入していることが確認されたため、応急措置を施したうえでセンサーカメラでの監視を続けています。幸いにもここ2ヵ月ほどは海鳥保護柵周辺でのネコの撮影はなく、昨日の作業で今シーズン初めてカツオドリの白い産毛のヒナを観察することが出来ました。この日遠方からの観察で視認できるのは1羽だけでしたが、今日環境省スタッフが母島属島調査の際に海から営巣地を観察したところ、少なくとも4羽のヒナを確認することが出来ました。みんな順調に育ってくれることを願っています。
ネコ捕獲隊は毎月一回、山中に設置しているセンサーカメラの撮影データを回収し、ネコの動きを確認しています。父島ではおよそ200台、母島ではおよそ100台のカメラデータを担当者が数日かけて解析作業を行い、撮影情報を共有して次のクールの捕獲作業に役立てています。これまで父島では解析データをグループLINEに送り各々が確認していましたが、若手スタッフ3名が加わった今年度はミーティングを行って情報共有を行ない、戦略や戦術の共有も行なっています。
小笠原ではネコに関するあらゆる問題に島内関係機関が協働して取り組むため、2006年に「小笠原ネコに関する連絡会議(通称;ネコ連)」が結成されました。2016年に「おがさわら人とペットと野生動物が共存する島づくり協議会」が発足後は、協議会の下部組織として名称を「小笠原ネコに関する連絡調整部会」と変更して活動しています。今年度の第1回ネコ連が関係機関である環境省・林野庁・小笠原総合事務所国有林課・東京都環境局・東京都小笠原支庁・小笠原村・動物協議会医療スタッフ・NPO・東京都獣医師会が集まり行われました。現在のネコ対策の状況共有を目的に、ノネコ対策、集落等ネコ対策、保全対象種である野生動物の現状の説明と、現在の課題と取り組み方針について話し合いが行われました。