最新情報

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おがさわら丸ペットルームがねこまちに…

5月11日父島を出港したおがさわら丸は、年に1度の定期点検を行うため運航が3週間お休みとなりました。ドック入りに伴い、ネコの東京搬送が停止したタイミングで、父島で次々とネコが捕獲されました。ねこまちにやってきたネコは3Kg級のオスネコや妊娠ネコ、推定1.5ヶ月程度の兄妹ネコなどサイズは様々で、朝から夜遅くまで12頭のネコのお世話に明け暮れる生活が2週間続きました。ドックが明けて、おがさわら丸の運航が再開した6月1日父島出港便に8頭のネコを乗せて、私も一緒に船に乗りこみ東京都内の動物病院に運びました。さながらおがさわら丸船内に小さな「ねこまち」が出来たようで、さらに24時間のお世話が続きました。6月2日15:00定刻に竹芝桟橋に到着しましたが、この日は台風2号に梅雨前線が刺激されて、東京の上空に線状降水帯が発生しており、車でネコたちを動物病院に運ぶ時間帯が、ちょうど暴風雨に当たってしまいました。悪天候の中、都内ネコ搬送を担当してくださった株式会社ヨシダ消毒のみなさま、本当にありがとうございました。

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― 小笠原ネコを引き受けていただいた飼い主さんから、新しい生活の様子が届きましたのでご紹介します ―

島ネコNo.1117【とむちゃん】(父島振分山出身)

’22年11月に武蔵野市の動物病院からもらい受けました。父島で捕獲された’22年5月頃生まれの茶トラの雄ネコで、「とむ」と命名しました。我々は50歳代の子供のいない夫婦で、互いの実家で多数のネコと接してきましたが、自分達がネコを飼うのはとむが初めてです。とむはビックリするほど人懐っこく、初日から懐いてくれました。ごはんのおねだりが激しいなど、困ったことも多少はありますが、本当に可愛らしく、今ではとむのいない生活は考えられません。小笠原の貴重な自然・動物と野ネコの両方を救う小笠原ネコプロジェクトの活動は非常に意義がある活動だと思います。大変だと思いますが、今後もぜひ活動を続けてください。

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この春、ネコ捕獲隊は新たに3人のスタッフを迎えました。このうちのひとりが学生時代からお付き合いのあった方と本日入籍しました。若い二人の門出を祝い、ささやかなお祝いを贈りました。末長くお幸せにね…。

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4匹のネコを乗せて、ねこまちに向かう

11日から12日にかけての夜間は、天候曇り、気温21℃、湿度89%、北北東の風2-4m/s、中潮、月齢20.9。いつもと変わらない夜でしたが、ノネコにとってどんな条件が重なり、山中に設置された小さな金属製のカゴに入ったのか…?

12日、ここ1-2年ネコ捕獲が停滞する父島ネコ捕獲隊から、相次いでグループLINEにネコ捕獲連絡が入りました。「8:51 都道で灰色ネコ、かなりでかい」「8:56 コーヒー山で灰色ネコ、こちらも大きい」「9:21 コーヒー山で灰白ネコ、2キロ以上」「9:55 小花道でサビネコ」 成ネコばかり4匹が捕獲され、ねこまちにやってきました。9日捕獲の子ネコと合わせて5匹、久しぶりに賑やかなねこまちとなっています。

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上2枚)柵左側の露岩をシートで覆う
下左)崖下を覗き込む黒ネコ
下右)柵右端に枝柵を設置

春になり母島南崎海鳥繁殖地ではオナガミズナギドリの飛来が始まっています。またこれからカツオドリの飛来シーズンを迎えます。この海鳥たちの繁殖地をノネコから守るため半島部に海鳥保護柵を設置していますが、最近この保護柵内に黒ネコの侵入が頻発していました。センサーカメラを駆使して侵入経路を調べてみると、柵の左端、海食崖の上部から出入りしていることが分かりました。出入りを繰り返しているのは尻尾の曲がった黒ネコで、露岩の凸凹を上手に渡って侵入していました。柵沿いに捕獲カゴを継続して仕掛けていますが、罠に対して警戒心が強く、なかなか捕まえることが出来ないため、急いで侵入経路を塞ぐ作業が必要となりました。母島ネコ捕獲隊と環境省スタッフが協力して、柵左端に続く露岩の凸凹をシートで覆う処置を行いました。数日後のカメラ映像では繁殖地保護柵外側にのみ映っていて、柵内に侵入している様子はありませんでしたが、今度は保護柵右端で海食崖を上から覗きこむ姿が撮影されました。重心を後肢に乗せて、恐る恐る崖下の侵入ルートを伺うような素振りで映り、引き返していきました。右端は左端より少し空間が広いため、本柵に続く枝柵を応急処置として設置しました。強風や台風などが心配されますが、今後、枝柵の本工事が予定されているため、それまでなんとか繁殖シーズンを迎えた海鳥たちの繁殖地を守れることを願い、経過を観察していきます。