最新情報

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小笠原ネコプロジェクトの10年にわたる取り組みの記録がまとめられた本『小笠原が救った鳥 アカガシラカラスバトと海を越えた777匹のネコ』 有川美紀子[著] が緑風出版より発行されました。
http://www.ryokufu.com/isbn978-4-8461-1806-8n.html
【内容】生息数は小笠原全体で40羽程度とみられていたアカガシラカラスバト。この国指定天然記念物で絶滅危惧種の美しい鳥は、人間が持ち込んで野生化したノネコなどによって絶滅の淵に追い込まれていた。そのことを知った小笠原の野生動物研究者らが起ち上がり、住民、獣医師、行政そして国を巻き込んだ保護活動を推し進め、絶滅の危機から救おうとする物語。(2018.4)
インターネットで販売していますので、是非読んでみてください。

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島名;かなみちゃん(左)と寄り添うKIRYUくん(右)

東京都あきる野市にある秋川どうぶつ病院から、嬉しい便りが届きました。引き受けていただいたネコKIRYUくんが元気で過ごしているという連絡でした。父島南袋沢で昨年9月に捕獲されたKIRYUくんは、ねこまちに来て2-3週目頃からたくさん水を飲んで排尿が多くなり、動物対処室で糖尿病と診断されました。インスリン治療を3ヶ月続け寛解しましたが、この間KIRYUくんの今後について、関係者で何度も話し合いを行いました。飼養日数が200日を超え、お付き合いが最も長いネコとなりましたが、秋川どうぶつ病院で引き受けていただけることが決まり、4月2日に搬送されました。ビビりだけど甘えん坊な性格のKIRYUくん、おがさわら丸の中では与えた餌も食べなかったようで心配していましたが、どうぶつ病院ではスタッフみんなに好かれ、体調を崩すことなく元気に過ごし、去勢手術も無事終わったということでした。KIRYUくん、良かったね…。

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今年も母島南崎半島部にカツオドリが5-6羽飛来してきているのを現地スタッフが確認しました。2005年ノネコによって壊滅的な状況に追い込まれた海鳥繁殖地でしたが、2014年から5年連続となりました。また2月には、営巣地に設置しているセンサーカメラにオーストンウミツバメが写っているのが確認されています。ノネコ被害が始まる前に確認されていた別の海鳥も戻ってきているようです。

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先月31日、旅行で来島中の観光客の方からねこまちに連絡が入りました。「以前から、近いうちに地元の保護団体を訪れて保護猫の譲渡を相談したいと考えていました。小笠原でも本土に送っていることを知り、この機会に、もしご縁があれば、と思っています。」早速、夕方ねこまちに来ていただき、滞在ネコたちと面会をしました。その中で気に入ってもらえたのが、No.781右の口の上にあるほくろ模様がチャーミングな暁斗くんでした。毎日仲良しネコのだいちくんと元気に遊んで過ごしていましたが、今日父島を出港したおがさわら丸に乗って東京へ向かいました。まずは里親さんの自宅に近い動物病院へ行って、体調のチェックをしてもらう予定です。暁斗くん、幸せな生活が待ってるよ…。

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搬送にご協力いただく、おがさわら丸スタッフのみなさま

今日父島を出港したおがさわら丸にも2頭のネコが乗船し、東京の動物病院へ向かいました。小笠原から東京へ引っ越ししたネコは、これで700頭となりました。長期にわたり東京への搬送に無償でご協力いただく小笠原海運のみなさま、ネコ引き受けにご協力いただいている(公社)東京都獣医師会に所属する動物病院のみなさま、新たに家族として迎え入れてくださった飼い主のみなさまに心より感謝いたします。