最新情報

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お腹に小さな膨らみがある

4月28日に母島南崎で捕獲され、翌日夕方ねこまちにやってきた1.79Kgの子ネコ。覗き込むとお腹に小さな膨らみが見えました。警戒しているものの触ることができたので抱いて確認してみると、2.5〜3cm大の柔らかい膨らみがあり臍ヘルニアが疑われました。(*臍ヘルニア:へその緒が取れた後、おへそ辺りの腹壁に少し隙間が開き、そこから皮膚の下まで脂肪などが出てくる状態)はじめて見るネコの“でべそ”。体格の割に膨らみが大きく、すぐに東京都獣医師会の小松泰史先生に連絡をしました。島では緊急時に対処できないため、GW明けのおがさわら丸で搬送するよう言われました。
歩いていると“でべそ”がちらっと見える、島名「Debeちゃん」は、ねこまちでの2週間もエサをよく食べ、排泄やお腹のトラブルもなく、おもちゃで遊びまわるなど元気に過ごし、今日おがさわら丸に乗って東京に向かいました。

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新ゆりがおか動物病院にて、子育て中の様子

2月2日に母島南崎で捕獲された2.33Kgのメスネコ。ねこまちにやってきた時から大人しく、警戒心もすぐに薄れて、4日目にはネコのほうから触ってきました。痩せていたこと、撫で撫でが大好きで、室内に出して遊ばせていても時々擦り寄ってきてゴロゴロと喉を鳴らすなど愛らしい姿を見せ、すっかり子ネコだと思って接していました。ところが飼養5週目に入った頃から食欲がアップ、乳首も目立つようになり、お腹も少しずつふっくらしてきて、室内に出しても横たわって休んでしまうことが多くなり…“まさか妊娠…?”。すでに春休みに入り、おがさわら丸での搬送が出来ない時期に入っていましたが、小笠原海運と新ゆりがおか動物病院の小松泰史先生に受け入れをお願いし東京へ搬送しました。
その後4月2日から3日間かけて、4匹の子ネコを出産したと連絡が入りました。ねこまちでは甘えん坊だった母ネコですが、今はしっかり子育てしているそうです。
逆算すると交尾から間もなく捕獲されたことになります。山域のネコを“ゼロ”にするこの取り組みは、このネコの繁殖能力を上回るペースで捕獲することが求められています。

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ねこまちで過ごすネコたちは、滞在中に少しずつ人や環境に慣れ、飼養者との距離を縮めてくれます。その変化は個体によって様々ですが、サイズの小さなネコの多くは警戒心が薄く、早い段階から触れたり抱っこしたりできるようになります。東京への搬送を待つ間に抱っこできるようになると、短時間ですが室内に出して遊ばせています。
東京での受け入れ病院がなかなか見つからず、島が観光シーズンに入り、おがさわら丸への乗船が出来なくなることが重なることで滞在が長くなってくると、子ネコだけでなく2.5〜3Kgを超えるサイズのネコたちも個体によっては抱っこできるまでに慣れることがあります。今滞在中の黒ネコ2匹もすっかり人に慣れ、いつまでも膝の上でゴロゴロ喉を鳴らしながら抱かれているようになりました。飼養室はサイズの大きいネコの遊びに対応した造りになっていないため、自由に遊ばせてあげることはできません。少しでも運動不足とストレスを解消できればと思い、大型ケージを利用して小さなプレイルームをつくってみました。走り回ることはできませんが、飼養ケージの2.5倍の大きさがあるので、おもちゃ遊びができ、2階建てのダンボールハウスも結構気に入って使ってくれています。

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二見港に停泊中のぱしふぃっくびーなす

先月28日、観光船ぱしふぃっくびーなすで来島したご夫妻が「ねこまち」を訪ねてきました。奥様が東京都動物愛護推進員として居住地の地域ネコ活動を積極的に行っており、3年前には環境省小笠原自然保護官事務所を通じて「マイケルの大引っ越し」絵本を取り寄せ、昨年も普及啓発活動に活用していただいたようです。活動を通じて、小笠原ネコの飼い主さんとも知り合いになり、以後小笠原のネコ対策に強い関心を持っていたようで、クルーズにキャンセルが出て急遽小笠原行きが決まった時点で「是非、ねこまちに行ってみたい!」と連絡がありました。このクルーズの父島滞在はわずか1日。観光のシーズンであるホエールウォチング等他の予定は一切入れず、来島目的は「ねこまち」のみ…と下船後まもなく訪ねてきてくれました。都内での地域ネコ活動の様子を伺いながら、ねこまちでのネコの管理や東京搬送、小笠原の集落ネコ対策について1時間ほど話をしました。
旅行を終えて自宅に戻られたと今日メールが届きましたが、「ねこまち訪問は、大変刺激的でした!」と書かれていました。小笠原の集落ネコ対策のなかに共通点やヒントがいくつかあったようです。そして今回の小笠原クルーズは、奥様の地域ネコ活動のよき理解者であるご主人からの春休みのプレゼントだったようです…。

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結婚を祝って用意したケーキ

年度末の今日でネコ捕獲隊を卒業する島っ子隊員の送別会が行われました。島で生まれ育った若者が、島の自然再生事業に従事することは大きな意味がありますが、また新しい夢を見つけたようです。別れを惜しみ、隊員たちは連日一緒に過ごしているようですが、今夜は隊長主催でした。送別会だけでなく、2月下旬から捕獲隊に加わった新メンバーの歓迎と、2010年から捕獲隊として活躍するメンバーが昨年末入籍したお祝いも兼ねて、賑やかに行われました。