子ネコ3匹
父島山中のノネコの生息は低密度状態を維持し、残り数頭となったネコの捕獲に苦労しています。ノネコの生息状況の確認は、80台を超えるセンサーカメラを使用していて、毎月月末に撮影データを回収し解析作業を行っています。この他に捕獲用のカゴ罠に撮影スポットを当て、仕掛けた餌に対する反応や他の小動物の動きを確認するためのセンサーカメラをいくつか仕掛け、適宜データをチェックしながら捕獲作業にあたっています。被毛に白い毛が混じって個体識別が可能なネコはもちろん、数頭レベルに追い込んだステージになると黒ネコでも尻尾の太さや長さ、出現エリアからおよその個体を判断することができ、その動きを追います。この冬は人の想像を超える距離の移動がわずか1日で確認されたこともありました。
今月も2日間かけてカメラデータの回収を行いましたが、その写真の中に、母ネコの後ろを追いかける小さな黒ネコ3匹のかわいらしい姿がありました。今年度1年間で捕獲できたノネコは5匹…。想定内の事象とはいえ、この写真を見つけた隊員たちは、しばらく意気消沈…したようです。この子ネコたちが繁殖に参加できる大きさになる前に捕獲できることを期待します。