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ねこ待合所にて「マイケル」タイルと一緒に 

10月14日に開催された「世界自然遺産登録記念式典」に出席するため、東京都獣医師会副会長の小松泰史先生が来島しました。2005年母島南崎で最初に捕獲されたノネコ「マイケル」を受け入れ、『野鳥もネコも救う』方法を提案した先生であり、現在も東京都獣医師会のノネコ受け入れ窓口を担当してもらっています。ノネコ受け入れ事業開始から7年…先生にとっても私たちにとっても念願の来島となりました。滞在中は晴天に恵まれ、「マイケル」の故郷:母島南崎や父島東平をはじめとする山域捕獲現場の視察、ペットの飼い主や関係者との交流会、そして『ねこ待合所』の訪問と精力的に活動されていました。

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小笠原の山中で捕獲されたネコたちが『ねこまち』で過ごすのは、短くて5日、船の都合や台風の影響などで長いと1ヶ月を超えることもあります。ノネコたちにとっては『ねこまち』にやってきたときからペットとしての新しい生活がはじまります。馴化訓練は、東京の動物病院に行ってから行われるのですが、『ねこまち』滞在中の短い間にも少しずつ変化を見せはじめます。小さなネコは環境への適応も早く、ケージから出して抱くことができるようになることもあります。また警戒や威嚇が激しいネコも、数日間エサをあげていると容認してくれているな・・と感じる瞬間があります。そんな小さな変化を楽しみながら日々世話をしているのですが、東京への搬送日は寂しさがこみあげます。ようやく『ねこまち』に慣れた頃、25時間以上の船での移動になります。搬送用キャリーに移ったネコたちの表情は再びこわばり、声をかけるたびに涙があふれることもあります。小さなネコや体調が悪かったネコ、よく懐いてくれたネコ・・・東京に到着するまでは心配が続きます。

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本日入港のおがさわら丸で素敵な贈り物が届きました。箱の中には「なにか協力できることはないかと考え、定番ですがキャットフードを送ります」というお手紙とともに、たくさんのキャットフードが入っていました。送ってくださったのは、文京区にある『かねまき動物病院』の印牧先生です。昨年6月、母島で捕獲した黒ネコを引き取っていただいたのですが、さらなるご協力に感謝の気持ちでいっぱいです。カタログでしか見たことがないドライフードやネコ缶が多数あり、どれからあげようか迷ってしまいます。ありがとうございました。

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台風12号が小笠原諸島に接近しています。一昨日、27日東京発のおがさわら丸も出港延期が決定されました。
今年は春先から雨が少なく、村では「渇水対策本部」が設置され、連日『節水』が呼びかけられています。雨が欲しい小笠原ですが、やはり台風は避けたいもの・・・。とはいえ、今回の台風進路予想では30日あたり暴風域に入る恐れがあり、昨日のうちに「ねこまち」のネコタイルと看板を外し、今日7頭のネコたちを事務所近くに引っ越ししました。
ネコ捕獲隊も山中にある約200個の捕獲カゴが飛んでしまわないよう、昨日今日手分けをして固定にまわりました。

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山でのネコ捕獲では、大人のネコばかりでなく、小さな子ネコも捕まることがあります。母ネコと別れ、兄弟で力を合わせて生きているのか・・・これまでにも2匹が寄り添っているところを目撃されたり、じゃれあったり、兄弟ネコが捕獲カゴに入ってしまい戸惑う様子がセンサーカメラに写っていたりすることがありました。捕獲状況から兄弟とわかるネコは、少しでも安心できるよう…できるだけ一緒に過ごせる工夫をしていますが、小さなケージでは無理がありました。
数ヶ月前、島の犬猫の飼い主さんより使わなくなった大型ケージを頂き、今回から使用。ネコ砂トイレとダンボールで作った寝室が置けて、まだ遊べるスペースが確保されています。先日、三日月山で捕獲されたネコを含め、現在2組の兄弟ネコが、寄り添ったり・・・じゃれあったり・・・しながら仲良く過ごしています。