レスキュー

今年度の対応は、ちょっと意外なツバメチドリで始まりました。

まるで歌舞伎役者の隈取りのような黒いラインと嘴の赤、一度見たら忘れられない顔立ち。

小笠原ではほぼ毎年みられる旅鳥で、沖縄では繁殖記録もあるそうです(『日本の鳥550水辺の鳥』による)。

4日の朝、やや内陸の小さなお家の軒下で1羽保護され保温・補液を試みたものの翌日死亡。

2日、4日と自衛隊のヘリポートで死亡個体が回収され、月半ばになって母島でも保護・回収事例がありました。

いずれも長旅のあと力尽きたようです。

Special Thanks:自衛隊父島基地分遣隊の皆さま

 

【IBO鳥獣レスキュー】080-2035-8078(6時〜22時)
[IBO事務所]04998-2-3779(平日8-17時)

小笠原は春=巣立ちの時期=バードストライクの多い時期を迎えています。

3月24日の早朝、宮之浜道分譲地入口でうずくまるハトが保護されました。引き込み電線に衝突した可能性が髙いのですが、取り急ぎ、フェンス衝突を防ぐために虎テープを張りました(村環境課・環境省・IBO・荒井獣医師による)。


ちょっとものものしい感じですが、ハトの視認性を上げるための苦肉の策です。

カラスバトはそのたくましい胸筋で林の高さスレスレを狙い、木立の間をすり抜けるように猛スピードで飛んでいきます。ハトをよく見かける&よく声を聴くエリアの皆さま、朝夕の薄暗い時間帯はゆっくり運転してください。
万一、ハトの出現、ニアミスがあったときにも情報をいただけると助かります。

ハトは左翼の1ヵ所が折れていたため、荒井ドクターの処置を受けた後、上野動物園内の動物病院に搬送されて治療を受けています。

Special Thanks:ハトを見つけてくれたPちゃん&Sさん、搬送に関わる皆さま

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島の陽射しが明るく変わり、人も生き物も独り立ちの時期を迎えています。

ちょっと不思議な事例がありました。
休日の昼「水セ前のベンチ下に、カラスより小さくて黒っぽい鳥が倒れてる」という連絡を受けたものの、下にも上にも、樹上にも姿なし。

大神山は街中にある小さな小さな山ですが、実は父島の中でも数少ない、ヤギの食害を受けていないエリアです。在来の植生が残る小さなサンクチュアリ。
いま水産センターのある辺り、通称「おでこの鼻」はかつて、そこから海にせり出した岬だったそうです。

その2日後、今度は早朝。
大神山公園南口(船客待合所近く)の「バス停ベンチ下にクロポッポが落ちています」との連絡。


残念ながら・・・いました。

アカガシラカラスバトの尾羽は12枚。
すべて幼羽でした。先が細くて綺麗なのが、その証拠。

鳥たちも巣立ちの時期を迎えています。
渇水で餌となる実の少ない今年はどうか海沿いも、生き物の気配を感じながらゆっくり運転してください。

Thanks:公園協会、Sさん

 

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残念ながら、この荒天でもう1羽・・・
おでこがしっかり張りだした個体です。

お腹にはしっかりと、地肌が露出した抱卵班が。

Thanks:I-Ranger

 

2019/03/02朝 奧村の漁協GSわき(岸壁側)

今季2羽目のシロハラミズナギドリは、お腹に抱卵班ができはじめていました!
彼らは交替で卵を抱くのでオスメスどちらかは判りませんが、産卵の準備が始まっています。

ちょうど腹面の真ん中あたり

卵をすっぽり抱いて温められるように、地肌が露出します。

残念ながら、頬にライン状の擦れがありました。。

Thanks: 漁協の「鳥くん」M氏

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