レスキュー

Picture

この後、無事にお家へ戻れました

ひさびさのレース鳩です。東北地方から鳩舎のある埼玉県を目指すレースで、飛ばされてしまったようです。帰路は船にのり、本土の搬送は日本鳩レース協会さんに運搬されて、無事に飼い主さんのもとへ戻っていきました。

Thanks :小笠原海運株式会社

Picture

クリクリお目々に ごっつい嘴

シロハラミズナギドリが保護されました。英名Bonin Petrel。
2007年南硫黄調査でバッチリ繁殖が再確認されたものの・・・、その後、何度調べても やはり北硫黄では見つからず・・。今後、小笠原群島・媒島などの土壌のある島での復活が期待されます。北南硫黄島の差を見るかぎり、やはり外来ネズミの存在が、これらの小型海鳥には決定的な脅威になっているのでしょう。

Picture

重傷のムナグロ。ネコの傷は、例え軽い場合でも、
感染症をおこして助からなくなる場合が多い。

2月5日のことでした。大きな傷をおったムナグロが運ばれてきました。集落内でネコに襲われているところを助けられました。小笠原には多くの旅鳥が訪れます。ムナグロは常連さんで、特に冬から春には群で見ることができます。昔と今を比べると、他地域と比べれば、圧倒的に大きな地形変化・改変が少ない小笠原ですが、それでも、海岸線は大きく変わってきました。二見湾では多くの場所で、陸が海方向へ拡がり、新しい陸地が産まれて、港や住宅、グランドなどになっています。旅鳥から見た小笠原は、どう変化して、あるいは変わらずにあるのかは、わかりませんが、かつての干潟域が埋め立てられた今でも、ひとつの拠点として使われていることは確かです。ただし、かつての干潟と現在の芝地のグランドでは、大きく異なることもあるのです。たとえば旅鳥にとってのネコ。干潟はネコに対しては安全な場所でしたが、植栽木もあるグランドはむしろ危険な場所になっています。脇腹から背中にかけては、ネコに襲われた際に傷をうけやすい場所です。ネコの傷は例え小さなものでも、あとから感染症を起こして助からないことばかりです。ほどなく、このムナグロも残念ながら落鳥してしまいました。

Picture

1 月には、いくつかの保護がありました。アオサギ、シギチドリ類など、いずれも本格的な冬の到来を告げるものでした。その中で、小笠原ならではという季節の便りがありました。シロハラミズナギドリの保護です。例年2月頃より、徐々に不時着が増えて、沖合でも春先から初夏の間に良く姿が見られます。去年は大変な一年でしたが、また季節が巡って、冬がやって来ました。これから始まる1年が、健やかなものとなるように。さあ、このシロハラミズナギドリは、今年2番目の野生復帰。5日間滞在して、力強く飛び立っていきました。

Picture

衰弱個体ではなかったが・・・

ハトがネコに襲われた!という連絡がありました。「えっ、ハト! アカガシラ!?」ドキドキしながら集落内の民家の庭へ急行しました。そこには、まだ暖かいキジバトが、すでに絶命していました。このキジバト君には申し訳なかったのですが、瞬間 ほっ としたもの事実です。1頭レベルで保護が必要な絶滅の縁を行ったり来たりしているアカガシラカラスバトじゃなかった! ホッと、胸をなで下ろしたのでしたが・・・・この海を越えて小笠原にたどり着いたキジバトには、残念なことでした。ここ数年、父島では本格的な山域でのノネコ捕獲が進み、その危険性は低下しています。渡ってくる鳥たちは、河川の河口だったり、海岸近くの平地だったりに降りることが多く、父島で言えばそこは集落地域そのものだったりするのです。共生ということを考えるとき、人の地図、動物の地図の二つを重ねることが大切だと感じます。それから、むかしの地図と、大昔の地図も。