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オオバン、バンは数は少ないながら旅鳥の定番だ。

2006年12月8日12クイナ騒動がありました。キャタピラのような ごつい足。運ばれてきたのはオオバンでした。毎年。父島や母島の川岸にやってくるこの鳥。どのように渡ってくるのでしょうか。痩せて、消耗しきった旅鳥を助けることは出来ませんでしたが、つくづく自然の営みの不思議さを思わずにはいられませんでした。

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プレイバックをへて、ようやく今年になりました。
毎年珍鳥が続くお正月ですが、今年は定番でした。暖冬にもかかわらず、数はすくないながら、やってきたのはオオセグロカモメでした。成鳥、若鳥にかかわらず、毎冬、父島や母島にはオオセグロ、セグロ、ウミネコなどが姿を見せます。そう言えば、年末から父島ではトンビにオジロワシも観察されています。オジロワシは以外な冬の小笠原の定番です。

昨年、珍鳥としてご紹介したサンカノゴイ。小笠原初記録の可能性と載せましたが、その後、情報を頂きまして、1978年の母島における確認が初記録でありことが分かりました。当時、島に滞在中であった学生さんが、倉田洋二氏(当時、小笠原水産センター所長)とともに、島内でガリ版印刷したローカル配布物の中に、この貴重な記録がありました。(情報を頂いた延島さん、ありがとうございます)。なお、その後も1度、父島で千葉勇人さんらにより観察されており、小笠原での目撃記録は、これで3例目となりました。この書き込みをしばらく掲示した後、直接サンカノゴイの記事を書き直そうと思います。

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毎年見られるシメ

2006年11月末には、シメがやってきました。残念ながら落鳥してしまいましたが、ほぼ毎年冬に見られるこの鳥は、きまって絶滅してしまったオガサワラマシコの幻を一瞬だけ見せてくれます。もしも、オガサワラマシコが生きていたら、その後の外来植物の繁茂によって、大きく変わった林相とともに、もしかしたら嘴の形状に分化が見られていたかもしれない!?、などなど・・・・イメージがないと普段はなかなか空想さえできないことも、でっかい嘴で夢見させてくれました。

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3羽そろって前浜で放鳥。記録的台風年にうまれ、
逞しく生き抜いた鳥たち。もう迷わないで海へ帰れ。

育雛期に2つの大型台風の襲来をうけた今年、オナガミズナギドリの巣立ち鳥の保護は例年より遅くまで続きました綿毛フサフサの鳥が、12月も半ばをすぎても相次いで保護され、親鳥が餌をとれずに育雛期間が長引いた可能性が考えられました。