レスキュー

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孵化途中のイソヒヨドリ

数日前の午後、イソヒヨの雛が持ち込まれました。なんと孵化途中。山に近い小曲地区でなにかのハプニングがあった模様。まさに嘴の上の突起をつかって、卵殻を破っている最中でした。残念ながら3日目で死亡してしまいました。今まさに、イソヒヨドリやメジロ、トラツグミが繁殖真っ最中。おぼつかない巣立ち鳥もフラフラしています。ヨチヨチ歩きに見えるヒナでも、たいがい近くで親鳥が見守っています。どうしても、危険だな と思ったら、近くの木の枝にそっととまらせて、その場を離れましょう。少し長くなりますが、もうひとつイソヒヨ話。数日前には、誤って人家の水槽に落ちて気絶状態のイソヒヨが持ち込まれました。まだ給餌をうけている最中の雛鳥でしたが、気嚢に水を飲み込んだ様子もないものの、体温低下でショック状態でした。間接送風と保温によって、見事に立ち直り、意識がしっかりしてくると、「ここはどこだ」と暴れはじめました。すかさず、現場近くへ連れて行くと、すぐに親が飛んできて、さっと連れてきました。人が危険と認識するものと、野生の動物が認識する危険は、どうもだいぶ違うようなのです。

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八瀬川のほとりで アマサギ

5月も後半、今、父島にアマサギ、ササゴイ、ゴイサギ、アオサギなどのサギ類が見られています。特に、大きな河川のない父島では貴重な八瀬川では、河川敷の樹木に複数で留まるアマサギの姿を目にします。実は、小笠原で保護された場合に、もっとも復帰率が低いのがこのサギたちです。逆に、もっとも復帰率が良いのは小笠原に分布するミズナギドリたちなのです。これが不思議なことに日本本土の鳥獣保護センターなどの施設では、まるきり逆の傾向があるようです。小笠原ではサギ達は旅鳥、つまり衰弱はいわば行き倒れなのです。弱りに弱って島になんとかたどり着き、ダウンした時には、回復不能なほどに衰弱していることがほとんどです。でもミズナギ類は、強い飢餓耐性を持った鳥で、本来は多少の絶食ではびくともしません。時化と凪を繰り返す大海原が生活の場なのですから、

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元気よく飛び立つオナガミズナギドリ

5月5日はこどもの日。久しぶりのまぶしいほどの青空で、父島でも「こども祭」なるものがお祭り広場で開催されたようです。さて、珍しく毎日更新していますが、そう、毎日やってくるのです。鳥が。大きな白壁のある施設に迷い込んだオナガミズナギドリ。幸いにも外傷もなく、昨日の夕方になりますが海面を力強く走って、戻っていきました。

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ここはどこだ? はやくかえりたい・・・
byシロハラミズナギドリ

今日も朝から、オナガミズナギドリが来ました。ちょっとはやめの梅雨入り気配。この曇天・雨、ガス陽気が、いっそう夜間(外灯のある集落地)への迷い込みを誘発しているようです。無人島への不時着ならば、なんてことはないのだが、ここは車も、ネコも闊歩する世界。鳥にとっては大都会に迷い込んだも同然です。勝手がわからず、ヘタクソなヒョコヒョコ歩きで道路を横断したり、あるいは道路の真ん中でうずくまったり・・・。「鳥に国境はない」とはホント良く言ったものですが、野生動物には、人の世界(町も農園も道路)も、自然の世界も区別がありません。誘われれば迷い込むし、楽チンであれば、さらに何度もやってくる。区別して見ているのは人の方。人の世界ゆえに起きたことの解決には、人の知恵が必要です。

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いっちょ前に頭を掻いているイソヒヨヒナ。

降ったり止んだり、なかなかお天気に恵まれないGW。ちょっと残念。しかし、しかし、レスキューは例年のこの時期のごとく、ひたすらフル回転でござまーす! GWに入り、オナガミズナギドリ5羽、シロハラミズナギドリ4羽、メジロ・・・などなど大賑わい。外では、イソヒヨドリのヒナがまさに、ハイハイであたりを闊歩する時期。「誘拐(誤保護)されるなよ!」「うかつに地面に降りてネコに喰われるなよ!」「コンテナな工事配管なんかに巣をつくるなよ!」と気になりながら通りすぎます。ビジターセンター(BIO)で頑張ってくれたのでしょうか? 今年は今のことろ観光客による誤保護がほとんどありません! 素晴らしい。