レスキュー

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ライトアップされた壁面に激突・落下し、
脳震盪などで動けないオナガミズナギドリ

さて、今年のオナガミズナギドリの巣立ちは26日頃より今日あたりがピークだったようです。とは言え、まだ12月第1週目くらいまでは不時着は続くと思いますが。当研究所による同種の巣立ち鳥の保護は、今朝までにちょうど20羽を数えました。多くの方の発見通報や、ダンボール収容のお陰で、一昨年まで目に付いた交通事故死体(道路上)や、ネコにやられて尾がとれてしまった重傷個体などを、ほとんど見ずに来ています。これは劇的な変化です! 20羽中激突などにより重傷を負ってしまった3羽を除き、17羽が無事海へ帰りました。このうちの2羽はまさにネコに狙われている最中でした。8月から「せっせ、せっせ」と育てられたヒナ達。自然の要因での死亡は、そのまま野生で生き抜く厳しさと同義ですが、人の生活との軋轢で、命を落とす鳥たちは、1羽でも助けたいものです。

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周知のためのポスター

今年も、オナガミズナギドリの巣立ちの季節となりました。昨日より父島・母島で同種の夜間不時着が相次いでいます。いずれも後頭部や腹下などに綿毛をわずかに残す、今年の巣立ち鳥です。強い白熱灯や、街灯でライトアップされている建物などにぶつかります。脳震盪をおこしている鳥も多く、そのまま放置すると、ネコや交通事故で命を落とす可能性大です。発見した方は当研究所までご連絡ください。

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15日ぶりの復帰

昨日13日(日)の夕方、カツオドリを放鳥しました。保護から15日目のことでした。4日ほど前から、嘴を器用に使って餌のムロアジ(死んでるけど)を掴んで、飲み込めるようになりました。あとは、自然下で生きた魚をゲットできるかどうかです。すなわち、自分が弱るより前に、嘴だけでくわえ、動く魚を逃がさない加減を習得することが出来るかどうかです。この鳥の運と根性に!?まかせましょう。

Thanks Miss PAPAYA

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ケージ内で羽ばたくガーコ

はやいものです。もう、11月になってしまいました。父島は大神山神社例祭の真っ最中。今日は御輿が町をゆき、昨晩、一昨晩は奉納相撲が行われ、熱く盛り上がりました。さて、レスキューも思いがけず盛り上がっています? ガーコは強制給餌により、順調に体力を回復、ケージ内で羽ばたいたり、脱走を企てるようになりました。ただ、残念なことに昨日の時点では、やや大きめのムロアジを必死にくわえるものの、飲み込むことが出来ませんでした。今ひとつお腹いっぱいだったのか?もう少し観察が必要です。首負傷のオナガミズナギは、まだ生きています。傷は大きなかさぶた状になって、翼も次第に生えてきていますが、だいぶ成長が遅いようで、体重も軽いままです。今、奥村グランドにはムナグロやキョウジョシギがまとまって降りています。このムナグロも衰弱個体の持ち込みや、交通事故情報が3件続きました。渡りの過酷さを物語っています。さらに、1日の晩には、チュークリン(ねずみ捕り)にべったりとくっついてしまったイソヒヨドリ♀も搬入されました。粘着力は強力で右翼と尾羽のほとんどがダメになりました。さらに胸や喉もとのダウンもとれてしまい。スカスカ状態になりグッタリしていました。しかし、たいした生命力で、回復すると思っていたムナグロがあっさりと死んでしまったのに、こちらのイソヒヨは翌日には、止まり木にとまっていました。長くなりましたが、今日は写真だけでも続けてご紹介しましょう。

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尾羽がまだ伸びてこない。