レスキュー

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脳震盪で保護されたセグロミズナギドリ

夜に小笠原固有亜種のセグロミズナギドリが保護されました。外傷もなく、脳震盪程度だったので細部まで計測の上、ビジターセンターを訪れていた観光客数名に見守られる中で、翌3日の夕方に前浜より海に返しました。ごく数名でしたが、アシスタントしてくれた4年生の女の子2名をはじめ、めったに見られないこの鳥の放鳥に立ち会った人は幸運でした。

THANK’S Mr TAMADA&frend’s.Momoko T & Hina H

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回収された死体

4月27日、台風3号の雨風の中で、シロハラミズナギドリとオナガミズナギドリがそれぞれ保護されました。場所は清瀬都営住宅の5階の踊り場と、西町メインストリートの自動販売機の前です。いずれも、怪我はなく、不時着のショックによる軽い脳震盪と判断されました。ともに、念のため一晩様子を見たの後に、翌夜に宮之浜より放鳥しました。4月28日、扇浦で前夜の電線衝突と思われるオナガミズナギドリの死体が回収されました。このHPでもお伝えしているとおり、海鳥の電線衝突は、意外に何度も決まった場所で起きる傾向があるように思われます。今後、より詳細なデータを重ねて、防げるものであれば、少しでも減らしたいと考えています。

THANK’S RAO、大島くん、PAPA’s TAKEちゃん、Sora&Mirai&Nago

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ネコに襲われたムナグロ

久しぶりの、すべてを包むような見事な夕陽も沈んでしまい、静かに暮れていこうとするそんな時間に、息絶え絶えのムナグロが運ばれてきました。父島の小さな小さな飲食店街付近でネコにやられていたところをサッカー帰りの子供達数名が見つけたのでした。左頭部と左翼の付け根に出血が見られ、消毒しようとすると、思いのほか傷が深く、左翼は使い物にならないくらい傷んでいました。小笠原に訪れる鳥の中では、十分に神経質で、動きも逃げ足も速いムナグロですが、重傷を負いました。明日の朝までが山、必死に身体を震わせながら耐えている様は痛々しいものです。

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 保護後はじめて水浴させると、思い
出したように羽つくろいをはじめた。

アホウドリ類や、アカガシラカラスバトの調査で、忙しく冬を過ごすうちに、気が付けばなんと新年度となってしまいました。小笠原の学校も今日が入学式、なかなか情報up出来ずにゴメンナサイ。翼負傷のセグロミズナギをお伝えした後、今日までにアナドリ、ムナグロ、オオセグロカモメ、トラツグミ、アマサギなどが保護されました。そしてシロハラミズナギドリも3羽保護されました。うち2羽は4月に入ってからの保護で、ともに右翼の付け根を強くぶつけた様子で、1羽の羽は脱落寸前です。残念なことに、2羽とも第一発見者が不明で、詳細な状況がわかりませんが、怪我の状態と、部位、カ所数から、2月のセグロミズナギドリと同じく、夜間の電線衝突による負傷の可能性が高いと考えています。希少種を含む海鳥の繁殖地に近い小笠原諸島。人の暮らしのちょっとした変化に、多くの動物たちはついてこれません。「生き物にも優しい環境づくり」、この言葉は小笠原では切実な意味があります。

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針が刺さった箇所とはずしたルアー

2月3日父島二見湾内で、動けないオオセグロカモメ(若鳥)が保護されました。このオオセグロは中型のルアーに絡まっており、左右の翼を含む計5カ所に針が貫通し、全く羽ばたけない状態でした。針先の「かえし」をペンチで落としてルアーを外しましたが深い傷を負いました。数日後に放鳥するも、再び保護され、後日衰弱し死亡しました。自ら、釣り人の餌(ルアー)に突っ込んだものと思われますが、引っかかった直後に連絡があれば、また違った展開になったかもしれません。釣り針に海鳥などが絡まった場合に糸を切ってしまうと、さらに二次的に絡まって死亡する可能性が高くなります。小笠原近海で同様な行動が考えられるものとして、カツオドリや稀に姿を見せるオオグンカンドリなど希少な鳥もいます。どうぞ、糸を切らすにご連絡を!