最新情報

Picture

この旅で 毎年お会いする クルーズ知人さん も増えました

観光にはあまり縁のない研究所ですが、この約10年、おがさわら丸の伊豆鳥島(アホウドリ)クルーズや、硫黄3島クルーズでは解説員としてお手伝いさせて頂いています。今年も、他のベテランスタッフたちとともに、船内講演や船上解説をさせて頂きました。

Picture

朝陽の当たる船首マストに、アカアシカツオドリと
カツオドリ。3島クルーズらしい風景です。

6月末より、硫黄列島調査(無人島調査)に行ってきました。もどってすぐに、おがさわら丸硫黄3島クルーズで再び南下。すっかり硫黄列島漬けの2週間でした。それぞれスナップをご紹介します。

Picture

6月に入りメジロやオガサワラヒヨドリの保護が相次いでいます。はっきりしない天気が続いてはいますが、小笠原はもう梅雨明け時期、初夏なのです。メジロやヒヨドリの保護がこの時期に多いのは例年のことで、そのわけは、巣立ちの時期をむかえているからです。まだ、おぼつかない若鳥たち。巣から落ちたり、巣ごと落ちたり・・・・ハイビスカスの垣根から垣根へ、道路を横切るときに車にぶつかったり、平気で車道に降り立ち、街中のネコにちょっかいを出されるのもこの時期です。

Picture

ガラス窓にのこる衝突痕

アカガシラカラスバトのバードストライクがおきました。残念ながらぶつかった個体は死亡しました。産まれて1年以内の若い鳥でした。山域のノネコ捕獲が進むなか、この3年ほど、これまでまったく見ることのできなかった、まだ頭の赤くない若鳥(クロポッポ)が、見られるようになりました。父島の山域での繁殖も確実に手応えのあるものになってきています。集落地域におけるガラス衝突、ネコ襲撃、交通事故は、もともと多くの野鳥が直面している問題でした。アカガシラカラスバトが増える ということは、沢山いる他の鳥と同じ脅威にさらされる確率も、また高くなる ということかもしれません。

Picture

電灯そのものに直撃した模様でした。
一番ぶつかりやすいのは、照明が
建物の白い壁をライトアップ
しているケース。激突範囲が
極大化するのです。

残念ながら即死。最近は省電力などの技術開発により、様変わりした「照明」。それはとても素晴らしいことなのだけれども、「地球(資源?)にやさしい」は 必ずしも「生き物にやさしい」かどうかはまだわかりません。省エネでメチャクチャ明るい照明に切り替わることで、小笠原での海鳥の不時着、激突はむしろ深刻化しています。