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夕暮れの海に飛び出した.

オナガミズナギドリ.今年度2羽目.父島扇浦での保護でした.なかなかかわいらしい海鳥ですが,このオナガミズナギドリは,野生動物救護関連のお仕事をされている方の間では有名な強者です.ひっかく,かみつく,あばれる,とにかく元気です.人によっては日本産のすべてのミズナギドリの中で,一番の暴れん坊&一番噛まれると痛い! となります.なんとか上手に扱って,噛まれることもなく無事に放鳥となりました.浜辺から水面を蹴りつつ飛び上がりながら,ミャウミャウともフニャフニャともつかない鳴き声を上げたのには笑ってしまいました.

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オナガが褐色系の黒というのなら
セグロはまさにグレー系,黒色系の黒.

はやくも来ました.セグロミズナギドリです.
戦前は「オガサワラミズナギドリ」とも呼ばれながら,今では本当に姿を見ることが出来ない海鳥です(レッドデータブックでは情報不足種).昨年春に我々の調査で父島列島の東島で少数が繁殖していることがわかりました.実にこれが,小笠原諸島で70年ぶりの繁殖確認となりました.さらに,夏の南硫黄島調査(25年ぶり)でも繁殖が確認されました.将来に残したい大切な海鳥です.人工灯の誘引による不時着だと考えられますが,幸い大きな怪我もなく海に戻りました.

Thanks SUGANOsan

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竜骨突起がつまめるくらいに痩せていました.

八瀬川沿いの方から連絡がありました.かけつけると,グッタリとたてなくなったゴイザギでした.身体はまさに「紙のように」軽く,すでに傾眠状態にありました.その姿は旅鳥の過酷なサバイバルを感じさせました.2年前のこの季節,私はおがさわら丸から(父島に戻る際),3羽のゴイサギが何度も何度も船に降りようとしながら,出来ずに遠ざかるのを見たことがあります.渡り鳥にとっての小笠原を考えるとき,かつての水辺環境(河口域であったり,干潟であったり)を想像せずにはいられません.

Thanks てつ家

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一時,集落にアカガシラカラスバト出現!
との噂も出回った.

3月24日,父島で2羽のレース鳩が保護されました.脚環からそれぞれ茨城県と埼玉県の鳩舎のハトで,3月のレースで青森県から飛ばしたことがわかりました.レース鳩の迷い込みは,これまでもたびたびお伝えしていますが,秋から春にかけて,強い台風や低気圧が海沿いを通過する季節に稀に発生する出来事です.ハトもカラスもトンビもいない小笠原.また絶滅危惧種アカガシラカラスバトのいるこの地では,残念ながらレース鳩の居場所はありません.幸いにも立派なオーナーさん達で,ともに快く引き取って頂けました.またこの鳩は4年にわたり小笠原で鳥獣保護等の職務につかれ,この春帰任となった職員ご夫妻に付き添われて,おが丸にのりました.鳩レース協会,(株)小笠原海運さま,いつも本当にありがとうございます.

Special thanks Doi夫妻

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海にも春の明るさが

新たな年度を迎えました.小笠原ではビーデビーデの赤い花が咲き,雨と晴れとを繰り返す春を感じる日々となりました.そして,海からも季節を告げる鳥,オナガミズナギドリの飛来が始まりました.これから12月まで小笠原諸島にとどまり,長い時間をかけて子育てをする親鳥たちです.年度の不時着第一号はさい先よく何事もなく宮之浜から戻りました.