最新情報

立春を過ぎても八丈まで雪が降りそうな勢いですが・・・
着実に季節は動いています。春のお便り転送します。

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調査の協力者のみなさま

こんにちは。
いつも、ツバメの調査にご協力いただきありがとうございます。

そろそろツバメが飛来する季節になりました。
ツバメを見かけられましたら、以下の5項目をメモして送ってください。

1、いつ  2、どこで  3、何羽

  4、だれが  5、状況

2018年の春から始めたこの調査も5年目です。

ツバメが小笠原や伊豆諸島の島々で一番多く観察されるのは3月から5月にかけてですが、
過去4年、父島でツバメが初認されたのは2月の後半から3月にかけてでした。

母島

 2018年は2/21
 2019年は2/23
 2020年は2月下旬
 2021年は3/15

父島

 2018年は2/22
 2019年は2/11に1羽、そのあと、2/21に複数
 2020年は3/16
 (イワツバメが2/1に初認され、以降複数観察されました)  
 2021年は3/19
 (2月中下旬にツバメかもしれない鳥が観察されています)

このように、南の越冬地から海を越えて飛来している様子が少しずつ明らかになってきました。

2022年も父島、母島の皆様や伊豆諸島の皆様と協力して調査を継続させていただきたいと考えております。

お手数をおかけしますがツバメの観察記録を送っていただけたら嬉しいです。

ツバメがやってきましたら、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

コロナはまだまだおさまらないですね。
皆様もお体にお気をつけてお過ごしください。

2022.2.11  重原美智子

本年朔日はクロポッポ、オオコウモリ、メジロと事故対応で明けました。
が、そのあとは静かな日々が続いています。

一方、小笠原でも滞在記録のある猛禽類オジロワシの衰弱個体から
高病原性インフルエンザウイルスが確認されたようです。

環境省_高病原性鳥インフルエンザに関する情報

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/

年末に島で目撃されていたのは、おそらくミヤマガラスと思われますが、
今後もし死亡個体など見つけた場合は触らず御連絡ください。
(濃厚接触をしなければ、人には感染しません!)

環境省小笠原自然保護官事務所 04998-2-7174
小笠原自然文化研究所 04998-2-3779
IBO鳥獣レスキュー【父島】 080-2035-8078(夜間・休日)

 今年のbest1と言えば・・・やはり、この新たな挑戦でした!
  きっかけを作ってくださった放鳥’sの皆さんと
   今後も考え、行動していきたいと思います。

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<経緯>
夏の台風16号通過後・・・本州は京都木津川でアカアシカツオドリの若鳥が保護されました。
翌日には和歌山の浜で放たれたものの再度確保され、中津動物病院で処置を受けました。
その後、滋賀で放鳥’sによる二ヶ月余りのリハビリを経て見違えるほど復活し、
車〜飛行機〜おがさわら丸を乗り継いで、めでたく繁殖域の海へと帰っていきました。
*都内搬送はWRV神奈川のご尽力、小笠原海運の全面協力による(敬称略)。

今回、アイボでは長距離リレーの最終バトンを預かりました。

<対処>
10月10日 11:00定刻に二見港到着
おが丸下船時にはキャリーの中の気配がない・・・もしや船酔いかも?!
 アカアシは船に降りるのが好きなのに船酔いする。
 漁師さんから聞いたことがありました。
ですが、事務所へ運び2時間も経つとバタバタと窓へ向いて羽ばたき始めました。
おそらく匂い、湿度、紫外線量、etc・・・島の空気に覚醒したのではないでしょうか。


保護から2ヶ月以上経ったとは思えない、その綺麗な姿に驚きました。
カツオドリとはまた違う枝をつかむための水掻き、プロポーション、そして色合い。
〜その名も「チャム」〜

当初は数日様子をみて安定した段階で放そうと考えていましたが、
その後の天候急変(台風接近)の可能性を睨み、
野生個体群に合流できるラストチャンスと考えて翌日がbestと判断しました。

10月11日 昼前、父島南部のコぺぺ海岸へ移動
近似種カツオドリの若鳥がまだ群れている南島に一番近く、
海岸林に囲まれた小さな浜からリリース。
沖ではIBO代表が操船する「アリエル号」が待機しました。

【放鳥の様子】 
 放鳥’s 10月16日の記事参照 https://www.facebook.com/releasing.birds

★特別解説★ 
 傷病野生鳥獣は保護地点での放鳥が基本ですが、今回、アカアシカツオドリ(以下、チャム)の放鳥打診があった際、硫黄列島が日本唯一の集団繁殖地であることから検討に入り、さらに太田佳以先生による「流跡線(気象)解析による鳥の飛行経路の推定(小笠原諸島からの台風による迷鳥と判断)」の結果により受け入れを確定しました。
 海鳥を長期に陸地で飼育し、しかも回復させるのは至難の業!まず、関西での長期間の保護・リハビリだけでも大きなチャレンジでした。さらに関西から小笠原への大移動は、2つめのチャレンジでした。
 そしてもうひとつ、チャムは移動前に2週間の隔離飼育、感染症や寄生虫などさまざまな検査・処置を行いました。大学や研究機関等の協力を得て実現した事例は、小笠原初の本格的な動物の(国内)移動検疫となりました。

Special thanks: 放鳥’s、WRV神奈川、小笠原海運、日本大学獣医学部、国立環境研究所、
    長嶺先生、中谷先生、平野先生ほか、たくさんの方々

【村在住の方へお願い】
もし父島列島および火山列島沿岸でリングを付けたアカアシカツオドリを
見かけた(or回収された)場合はぜひご一報ください。
今後の大きな知見になります!

IBO鳥獣レスキュー【父島】 080-2035-8078(6時〜20時)
電話で場所、状況(生きてるor死んでる)とお名前を!
その後は離れていただいて大丈夫です。もし路上や雨天時の場合は、
安全な場所(路肩や木陰など)に移してやってください。

〜〜☆イヴの日に重原さんからの続報です〜〜〜☆〜〜〜〜〜〜

お世話になっているみなさまへ

いつもツバメの調査にご協力、ご参加いただきましてありがとうございます。

12月18日にオンラインで開催されました「鳥類学大会2021」で、

バードリサーチ賞受賞講演が終了いたしました。

講演の様子がYouTubeで公開されましたので、お知らせ致します。

↓ココ

審査員の山階鳥類研究所保全研究室長の水田拓さんの

調査へのご講評も冒頭に収録されておりますので、ご視聴いただけたましたら幸いです。

今まで調査に参加してくださったのべ200名近いみなさまのおかげです。

本当にありがとうございました。

素敵なクリスマスと、年末年始をお過ごしください。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。

重原美智子『小笠原諸島〜伊豆諸島 ツバメの渡り調査』

2021.12.24
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E-mail  oga.izu.swallow@gmail.com

ツバメの調査のHP http://oga-izu-swallow.jp/

イラストのHP http://michiko-shigehara.art.coocan.jp/

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