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青灯台で海を眺めるガーコ

8日から続けて、9、10日とガーコは青灯台に1日1回は戻り、水中でエサを獲ると帰っていた。11日再び沖に連れて行った。丁度、若鳥が群れて飛ぶ場所を発見!これはいい!とそこへ向かった。頭上を群れ飛ぶカツオドリの若鳥は、時には低く低く船まで近づいてきた。しばらく見上げていたガーコは、やがて自然に飛び出した。喜んだのも束の間、1時間ちょっとでガーコは青灯台に戻ってきた。何度も何度も岸壁に降りてくるガーコを、何度も何度も追い払った。人のいないところへ器用に着地点をかえる飛行技術ももう問題ない。人間が鳥に教えられることは、もう何もない。区切りがきた。これからはガーコの「青灯台離れ」の段階だ。ひたすらにエサを与えずに追い払うことにする。ガーコを見ている皆さまにもご協力をお願いします。

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ただいま飛行訓練中

飛び出したガーコは、岩を回るが飛び乗らず、Uターンして少し先の海面に降りた。同じ成長具合の他の若鳥と並べて見ることでわかったのは、ガーコはまだ羽ばたいて飛ぶ直線的な飛行がメインで上手に風に乗れていないということだ。直線的に羽ばたいて飛んで、疲れると海に降りて休み、また飛び立つが・・・の繰り返し。また、回りの鳥の反応、ガーコ自身の反応から、これまで南島海域までは飛んできていないことが考えられた。南島周辺の若鳥も、南島や近くの岩上を拠点にして、訓練?練習?をしている様子。今のガーコにとって一番安心できる行動の中心点はおそらく青灯台になっているのかもしれない。飛んでは休む、を繰り返すガーコに回収も考えたが、1羽の若鳥のあとを追いかけはじめたので、そのままその場を離れた。その後、夕方前にはガーコは青灯台に戻っていた。海へ泳ぎだし水中でエサをやると、驚いたことに、はじめてバシュッと本格的なダイビングを見せた、上からというより斜め入る感じでだけど。また、湾の上を飛び回る際に、上昇と滑空を組み合わせたグライダー飛行も初披露した。数時間、他の若鳥に交じっていただけで、これまでのペースでは考えられない技術進歩をとげた。

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闖入者に興味津々の南島の若鳥達

南島沖に着くと、南島瀬戸にある一つの岩の上に、沢山の若鳥が降りていました。まるで若鳥学校の始業前とでもいった様子です。そこへ、船に乗ってカツオドリが登場したわけですが・・。最初はあたりをキョロキョロして興味津々だったのはガーコの方です。ところが、船が岩に近づくと形勢逆転。岩の上の若鳥達の視線が一斉にガーコに集まりました。目が点&釘付け、とでもいいましょうか、もう言葉(ガーガー)もなく、珍入者に見入っています。すると、今度はガーコの方が視線を外し、唐突に羽つくろいを始めました。大勢の人に見つめられてドギマギしている人間のようです。岩上の鳥にはどう写ったのでしょうか? ひたすらに凝視しているものもあれば、好奇心をおさえきれずに船の回りを低く飛び回るものもではじめました。中には、船に降りたそうにするものも。いっこうに飛び立とうとしないガーコのお尻をおした。

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南島に行く船上で

水面への落下のごとく不格好でも、海の表面でエサを捕れるようになって4日目。昨日(7日)には、水中を覗く仕草も見られていた。今日は父島近くの南島へ別種類の海鳥の調査があったので、朝、はやくも青灯台で発見されたガーコを捕獲し、多くの同じステージのカツオドリがいる南島周辺海域へ船で強制的に連れて行った。これまでも、何度か二見湾の外へ飛び出していくガーコが目撃されたが、はたして南島沖まで飛んでいるのかどうか、わからなかった。いずれにしてもガーコが無事巣立つには、本格的な冬になる前に、今年生まれの若鳥に交じって南に飛び立つしかない。

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ガーコ訓練つづき(10/6撮影)

10月5日
今日は、島の運動会。大人も子供も中学校の校庭に集まって町も、青灯台もガランとしてる。のんびりした雰囲気の中で、岸壁のガーコを盛んに水中へさそう。目は釘付けだが、なかなかこれない。
やっとのことで、2度のダイビング? というよりまだまだ落下・・・をして飛び去った。
10月6日
いつもガーコを見つけてくれる島っ子が、電話をくれる。「いたよ!」と。今日の登場は、思いの外早く14時ころだった。ダイビングの練習をする人を横目に、こちらも練習開始。ひたすら自分で魚を小さく投げては、それを派手に追いかけ捕まえる。そんな姿を繰り返していると、いままでにない思い切った飛び込み(大胆な落下?)で水中に落ちていくエサをくわえた。水に突っ込むことへの躊躇がだんだん薄れだしている。2匹目をゲットすると、湾の外へ向かって飛び去った。
10月7日
11時半に青灯台にいるガーコを発見。エサを欲しそうにするのを避けて海へ入る。海へ入り魚を放るやいなや、岸壁から飛び込みくわえて飛び立った。湾内を何度も旋回し、低空飛行になってこちらを伺う。魚を水中に放ると、はじめて飛行状態から海へ降りる。魚はとれなかったが、一瞬の出来事ではあるが水面にとどまり、頭を水に入れ、水中の魚を必死に探した。これも、はじめてのこと。時間はかかるけど、確実に日々成長しているし、青灯台などに滞在する時間も確実に短くなっていく。思えば11〜12月の小笠原の海は、こんな魚とりの下手な当年生まれのカツオドリでいっぱいだ。手間はかかるが、間に合わせたい。