最新情報

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小笠原諸島における希少野生動物保護対策の一環で、飼いネコの適正飼養を推進することを主な目的として2008年から始まった『どうぶつ派遣診療』*は今年7回目の開催となりました。例年通り、母島は15.16日、父島は18-21日の6日間、(公社)東京都獣医師会の協力のもと行われました。
ペットの健康チェックとともに、今年も受付・待合ホールにポスターを掲示し、事業の目的や山域・集落のネコ対策の進捗状況の説明や、東京に搬送したノネコのその後の生活を都内の飼い主さまの協力を得て紹介しました。また小笠原村から「小笠原村飼いネコ適正飼養条例」の説明も合わせて行いました。次世代育成事業も3年目となり、今年も母島小学校、父島小中学校の児童生徒を対象に「動物ふれあい教室」、「家畜と野生動物」をテーマに講演会が行われました。

どうぶつ派遣診療の開催にあたり、今年も多くの企業から医療機器・医薬品の無償貸与や提供がありました。
富士フィルムメディカル(株)、フクダエム・イー工業(株)、日本医療(株)、日本光電東京(株)、日本全薬工業(株)、森久保薬品(株)、みなさまご協力ありがとうございました。
(*主催:小笠原村、協力:小笠原ネコに関する連絡会議、OPO、299会)

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今日父島を出港したおがさわら丸には、癒し系の子ネコ3頭が乗船。ねこまちはちょっぴり寂しくなりましたが、これで東京の動物病院へ受け入れをお願いしたネコは400頭になりました。
島ではここ数年アカガシラカラスバトが少しずつ増えてきていて、島民にとって“幻の鳥”から“身近な鳥”になりつつあります。また母島南崎では8年ぶりにカツオドリの営巣が復活するなど、確実に成果がみられています。これまでご協力いただいた東京都獣医師会の動物病院のスタッフのみなさまや飼い主さまに感謝しています。

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父島では6月にたて続けに子ネコ4頭が捕れたあと、夏の間ぱったりと捕獲できない状況が続いていましたが、9月下旬から再びねこまちにネコが運び込まれてくるようになりました。今日は濃いグレーの島では比較的珍しい毛色のネコがやってきましたが、秋になって捕獲された3頭はいずれも若いネコでした。山中に仕掛けたセンサーカメラでは今年2回目の繁殖も確認されており、作業の手を緩めることが出来ない状態が続いています。

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林野庁による母島石門のノネコ試験捕獲が今月8日から15日まで行われました。連日のようにネコが捕獲され、また14日の東京搬送ネコも1頭だったため、滞在ネコが18頭となりほぼ満員となってしまいました。普段からノネコ対策に関心を持ってくれている島民やネコの飼い主さんたちも、『今日のねこまち18頭』の看板に驚いて声をかけてきます。今朝も外で作業していると、小学生が「ヤッホー!」「今日のねこまち18…えー!」と声をかけて通り過ぎていきました。1頭1頭にゆっくりと時間をかけることはできませんが、体調の変化を早めに見つけられるよう、いつも以上に気を遣いながらケアしています。

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台風19号から伸びる前線の影響で昨日から雨が降り続き、夜間には土砂災害警戒情報も出されました。一昨日まで蒸し暑かった小笠原も、この雨で少し肌寒さを感じるようになりました。
東京への搬送が滞りがちな「ねこ待合所」では、ただ今15頭のネコたちが滞在しています。少し前まで山の中で暮らしていたネコたちですが、昨日今日は外の荒天を気にすることなくマッタリと過ごしています。