動物病院スタッフの訪問
今年3月母島で捕獲した子ネコを引き取ってくれた港区の動物病院スタッフが、お友達と一緒に小笠原を訪れ、夕方ねこまちに立ち寄ってくれました。船便しかない小笠原は、最短でも6日間の休日が必要で手軽に旅行できる島ではありませんが、そんななかネコ事業の協力先のスタッフに小笠原で会い、お話ができることは大変嬉しいことです。小笠原楽しんでいってくださいね…。
今年3月母島で捕獲した子ネコを引き取ってくれた港区の動物病院スタッフが、お友達と一緒に小笠原を訪れ、夕方ねこまちに立ち寄ってくれました。船便しかない小笠原は、最短でも6日間の休日が必要で手軽に旅行できる島ではありませんが、そんななかネコ事業の協力先のスタッフに小笠原で会い、お話ができることは大変嬉しいことです。小笠原楽しんでいってくださいね…。
センサーカメラに写った仮称「ラスカル」
いつもなら携帯電話に連絡が入るのですが、土曜日だというのに事務所の電話が鳴り「ラスカルです!」「絶対ラスカルです!ラスカル捕まえましたよ!」と、普段より1オクターブも高い、かなり興奮した声で山中の捕獲隊員から連絡が入りました。
父島の山域では、現在ネコの生息は低密度となり、なかなか捕獲できない捕獲困難期にはいっています。捕獲された茶トラ白のネコは、2011年9月から山中のセンサーカメラに時折姿が写り、その毛色から「ラスカル」と仮称をつけて追いかけ続けていたネコでした。黒やトラ模様と違い、毛色に白が混じるネコは個体識別が可能です。昨年12月に2匹の茶トラ白のネコが立て続けに捕獲された時に、「ラスカル捕獲か…」と束の間喜んだのですが、どちらのネコも茶と白の入り方が違い、少しがっかりした記憶があります。2年近く追いかけ続けていた、価値ある1頭のネコ捕獲となりました。
島内に全戸配布したチラシ
山域のノネコ対策が進み、昨年は晩春から夏にかけて多くのアカガシラカラスバトの若鳥が集落周辺に姿をみせましたが、今年も4月下旬頃より集落周辺に姿を現しています。残念なことに1羽の若鳥がネコに襲われ命を落とすという事故がすでに起きてしまいましたが、若鳥の増加とともに増えてきたいろいろな事故を未然に防いでいくために、「アカガシラカラスバト・オガサワラオオコウモリに関する連絡会」が発足し対策を行っています。
14日には、大神山公園大村中央地区に今年もハトが現れることを想定し、ネコへの対応や見学者のコントロールについて関係者が集まり対応を確認しました。島民に対しては、この1年間に起こった“あかぽっぽ”の事故を伝え、“あかぽっぽ”の見学方法や事故防止のためのお願いを記載したチラシを本日全戸に配布しました。
今月12日発売の女性誌OZ magazine 7月号は『島の旅へ』という特集が組まれ、日本各地の島がいろいろな視点で紹介されています。このなかで小笠原諸島は『世界遺産の島と飼い主のいない猫』というタイトルでノネコの捕獲・引っ越し作戦が取りあげられ、事業のはじまりから最近の成果までが簡潔に紹介されています。88ページに“ねこ待合所”や“引っ越しネコのタイル絵”新ゆりがおか動物病院の“マイケル君”の写真も載っていますので、書店で探してみてください。
上;山中のネコ捕獲カゴ
下;ねこまちに到着したネコ
10:59携帯電話が鳴りました。父島ネコ捕獲隊員からの電話で「やりましたよ!」「桑の木山で…ちょっと小さめですが、尾の長い黒ネコです…」
父島では2010年から捕獲範囲を山域全体に拡大し、現在ネコの生息状況は低密度の状態になっています。捕獲ステージは終盤にさしかかりましたが、山中に設置したセンサーカメラには時々ネコが撮影され、個体識別できているネコを含めて、なかなか捕獲できない状態が続いています。昨年12月に2頭捕獲、その後集落に近い三日月山で3月に1頭…、全域捕獲初期の頃に比べると捕獲率はかなり低く、捕獲隊員のモチベーションの維持も難しい時期にきています。そんななかのネコ捕獲は格別の達成感があるようで、弾んだ声で連絡が入りました。捕獲されたネコは2.12kgのメスネコで、18日父島を出港するおがさわら丸で東京へ搬送する予定です。